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敵わない

by airlie

勝ち負けで歌を見ていたとき

ぼくは完敗を感じたことがなかった 

憧れのボーカリストも 好きなバンドのボーカルも シンガーも もちろん自分より上手くて表現豊かでかっこよかったけど 負けたと思ったことはなかった それはそう みたいな感じで

でもその昔 勝ち負けで歌を見ていたあの頃

ぼくはthe unknown forecast 幡野くんの歌をライブハウスで聴いて はじめてこの歌には敵わないなと思った 負けたと思った

そんな彼と本当に久しぶりに会って そもそもそんなに話したことはなかったけど すごく嬉しくて

今はもうぼくは歌を勝ち負けで見ていないけど それでも ぼくは今日も敵わないなと思った

寒くて久しぶりに着た長袖 押入れの奥の匂いがしたからすぐ脱いで まだ出したままの半袖を着る

金木犀だ センチメンタルだ もうすぐ年末だと言いはじめるのが忙しない

こんなに夏が終わるのは早かったっけな 冷たくなった朝方の毛布はこんなにひんやり気持ちよかったっけ こんなに寂しくなったっけ

時間は限られてるらしい

明日は同い年のバンドが解散する

手の中でガラスの球体が割れるみたいな感じがする

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